ノーコード電子工作で娘のおもちゃを作った

はじめに

せっかく電子工作のスキルがあるのだから、娘のおもちゃを自分で作ってみたい!

という完全に自分の欲望駆動により我が娘(9か月)でも遊べそうなおもちゃを作る事にしてみた。

 

まずは作ったおもちゃの現物の紹介です。

↓のような感じのボタンの付いた箱です。ボタンを押すと音が鳴ります。

要件

  • 力作を作って、遊んでくれなかったり、すぐ壊してしまっても悲しいので、ひとまず非常に簡単なものとする。
  • 光る or 音が鳴る、というのがいかにもおもちゃらしいが、強い光は直視すると目に悪そうだし、この月齢のおもちゃで光るものをあまり見かけないことから、「音が鳴る」というのがよさそうだと判断。
  • 基本的には親が見ているときにしか遊ばせないが、なるべく危険が少ない作りにする。

部品探し

電子工作を嗜んでいる私の部屋には、「余り部品」がたくさん転がっている。

今回はそういった部品を組み合わせて作ってみることにする。

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出てきた部品たち。

トグルスイッチが楽しそうだが、ちょっとサイズが小さいようで、娘にはまだ早そう。

アーケードゲーム用のスイッチが大きくて、軽く押すことが出来て、ちょうど良さそう。

音を出すためにはスピーカーも必要だが、これもたくさん部屋に転がっている。

設計という名の部品選定

設計という名の部品を並べるだけのやつ・・

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部品はこれで全部。

詳しく見ていくと・・・

DFPlayer mini

これが今回のプロジェクトのキモです。

マイクロSDカードを差し込むことができ、その中に入っているmp3やwavファイルを再生することが出来るという、まさにこのおもちゃのために存在するようなモジュールです。1つあたり500円しない安さも魅力です。

 アーケードゲームボタン

以前千石電商から購入したものです。1個200円くらいする(電子部品にしては)高級品

 フレキシブルユニバーサル基板

普通のユニバーサル基板でも良いのですが、今回利用したのはこのタイプのはさみで切ることが出来るユニバーサル基板です。

簡単に好きな大きさに切ることができるので、そのプロジェクトにぴったりの大きさの基板を作ることが出来て便利です。

 その他

導線少々、電池ボックス、XHコネクタ、スピーカー、3Dプリンタ用フィラメントの箱

こんなもんです。

回路設計・実装

今回利用するDFPlayer MiniArduinoなどからシリアル通信で制御するほかに、スタンドアローンで動作させるモードがあります。

今回はこのスタンドアローンで動作するモードを使って、お手軽に済ませることにしました。

スピーカーを駆動するためのアンプもDFPlayer Miniに内蔵されているので、スピーカーも直結でOKです。 

動作電圧は3.3~5Vの間である必要があるので、乾電池3本を電源とします(1.5V*3本 = 4.5V)

 

スタンドアローンで動かす場合(AD KEY Mode)は、ADKEY1,ADKEY2というピンをGNDに対して抵抗を挟んでスイッチにつなぐことで最大20個のスイッチを認識させることが出来ます。(普通はこういうのはマトリクスキースキャンを使いそうなものですが、抵抗の大きさでキーを識別するというのは面白いです。)

DFPlayer_Mini_SKU_DFR0299-DFRobot より引用)

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今回はこの機能のうち抵抗を挟まないパターン(I/O Mode)を利用して、2個のスイッチを認識させます。

 

DFPlayer_Mini_SKU_DFR0299-DFRobotより引用)

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(この図のさらに IO1,IO2の配線を省いたものが今回の回路です)

 

この2個のスイッチに割り当てられている機能は「1番目のファイルを再生する」「5番目のファイルを再生する」です。

 

これにより2種類の音楽ファイルを2つのボタンを押すことで再生できるという機能が実現できます。

 

配線は簡単。電池ボックスのプラス極とマイナス極、スピーカー、スイッチ2つ・・以上です。

 

雑に書くとこんな感じ↓

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清書しました↓。

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実装しました↓。余りの導線を利用しているので、GNDが黒色以外は色は無茶苦茶です。

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裏面はこんな感じです。部品箱に余っていた余りの針金を使いました。

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筐体設計・実装

設計も何も、スイッチ2つを厚紙でできた箱に取り付けるだけです。

キリで穴をあけて、リーマーで広げて、適切な大きさの穴を作り、スイッチをはめ込みます。

音源を探す

それっぽいサウンドエフェクトをインターネットから探してきます。

今回はDownload Free Sound Effects for Videos - Mixkit から探してきました。

SDカード内に「01」というフォルダを作り、その中に001.wav, 002.wav, 003.wav, 004.wav, 005.wavと5つのWAVファイルを配置します。(今回はこのうちの001.wavと005.wavだけが再生対象なので、ほかのファイルは何でも良いですが、5つ必要です。)

 

というのも、今回実装した回路が、「1番を鳴らす」と「5番を鳴らす」という2つの機能のスイッチだけを搭載したものだからです。 

完成!

これだけで完成です。プログラミングが不要なのが良いですね。

中身はこんな感じ

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実際に娘の前に差し出してみたところ、なんとなく遊んでくれました!!

ベシベシとボタンをたたき、自分から音を鳴らそうとしているように見えました!!

 

自分の娘が、自分の作ったおもちゃで遊んでくれているというのは何とも感慨深いものです。

まとめ

という事で、我が娘のためのおもちゃは無事完成し、娘にもそこそこ気に入ってもらえたのではないかと思います。

 

DFPlayer Miniを使ったプログラミング不要の電子工作は手軽なので、ちょっと音が鳴る仕組みを作りたい場合には重宝しそうです。

 

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