9か月の育休を終えて

 

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昨年4月からまるっと9か月育休を取得するという貴重な体験をしたので、育休が終わった今、振り返り記事を書いてみました。


ここまで長い男性の育休というのはまだ珍しいと思うので、この記事が少しでも多くの方の役に立てば幸いです。

この育休体験記のフォーマットは #パパ育 を主催している シカゴリラさんから提案いただいたものです。

 

papaikuq.com

基本情報

  • 名前: inajob
  • 具体的な育休取得期間: 2020年4月(出産当日)から2020年12月(9か月)まで
  • 居住地: 関東圏
  • 職業: 会社員(1001人以上)
  • 育休取得時の家族構成: パパ(自分)35歳、ママ35歳、娘(0歳)

育休を取得した理由

頼りにできそうな親族は遠方で、出産直後の妻1人では育児をしていくのは難しいと感じたためです。
また、これから始まる長い育児をしていく中で、自分の経験値を高めておくために育休制度を使うのが金銭面でも有効だと感じたというのも理由の一つです。

育休取得プロセス

家族とのやりとり

妊娠時から、(望んだ妊娠とはいえ)妻が子育てについて不安を抱いており、自分も長く育休を取得し一緒に頑張っていこうと話し合っていました。
さらに妻はつわりも比較的ひどかったため、妊娠中の食事の用意や家事全般も自分ができるだけ対応し、役に立つアピールをしていたことも、育休取得の流れにつながりました。

会社とのやりとり

比較的大企業という事もあり、育休を取ることは会社としても推奨していると感じました。
妊娠発覚時から上司と育休については話し合っており、長期にわたる育休にもかかわらず、業務の引継ぎをスムーズに行うことが出来ました。同じ部署に子持ちの方が多かったというのもスムーズに事が進んだ一因だと思います。

 

育休中の生活

家事や育児について

家事についてはもともと妻と分担しており、またお互いが不調の時に代わりに担当家事を肩代わりすることもあったので、そこまで心配していませんでした。
しかし、育休により家での食事が増えたため、食事の準備をする家事が思いのほか増えました。

とはいえ、自分も妻も両方育休を取得していたため、自由にできる時間はそこそこあったので、この機会に「作り置き」や「下ごしらえ」などのテクニックを使い、自炊のバリエーションを増やしたり、時短調理できるようになりました。

 

育児の方は、第一子という事もあり、わからないことだらけでした。また、親戚も遠方ということで、育児本で学んだり、ママ友・パパ友から教えてもらったりしました。

出産直後、妻が非常に疲弊しており、ともかく休ませたいという事で、夜間の子守は私が担当しました。今も引き続き夜間の子守をしています。夜ミルクを欲する回数も減り、随分ラクになりました。

夜自分が子守をする代わりに、朝のルーチン家事は妻にお願いし、自分は朝7時ごろから足りない分「朝寝」をさせてもらっています。

 

育児のために必要な道具については、自分が調査をして、おすすめ品を妻に紹介して、良さそうなら購入という風にしました。例えば哺乳瓶一つとっても、様々な種類があり、それらをざっと見るだけでも結構手間がかかってしまいます。
もともと自分は「ガジェットオタク」的な気質なので、育児用品も一種の「ガジェット」ととらえ、様々なメーカーの様々な製品を調べ、利点・欠点をまとめ、今我が家に必要なものはどれか?を検討するという作業を楽しんでこなすことが出来ました。
(ただしファッション系を除く・・)

 

育休からの復帰に備えて予行演習的に「ベビーシッター」さんに子守を見ていただくというのも体験しました。これが意外とよくて、ちょっとした日常の心配事を相談したり、子育てのためのTipsを教えてもらったりと、単なる「子供を預けてその間に親が別のことをする」使い方だけでなく、「子育ての相談」という使い方もアリなんだなと感じました。(最近はコロナなどもあり、あまり利用できていませんが・・)

家事や育児以外(自己研鑽や趣味、家族旅行、住宅購入等)

もともと私はコンピュータを使ったモノづくり(ソフトウェア、ハードウェア)が趣味で、育休中も工夫しながら趣味を続けることが出来ました。これも妻と育児を分担しているおかげです。
特にソフトウェアの作業は細かい単位で変更ができるので、隙間時間でを使ってモノづくりをするには向いていると感じました。

また、ブログ記事を書くような作業も区切りをつけながら作業することで、育児と両立して行うことが出来ています。一方、全く新しいことに挑戦するような趣味は時間がどれだけかかるか見積もることが出来ず、また細切れの時間で作業すると非常に効率が悪くなってしまうので、あまり育児とは向いていないように感じています。

 

旅行はもともと年に1~2回、近場に行くくらいでした。娘が生まれてからも、うまく工夫して旅行することが出来ました。まぁ夫婦二人でのんびり旅行とはずいぶん雰囲気が違いますが、娘を連れた旅行というのも良い気分転換となりました。

inajob.hatenablog.jp

大きく変わったのは、外食やカフェでまったりするようなことが難しくなった点です。1人が娘を見ている間に、もう一人がカフェに行くというようなことはできますが、夫婦でのんびり・・というのはしばらくできないだろうなと感じています。

 

住宅は妊娠前から子育てを前提とした間取りの部屋に引っ越し済みだったので、特にこのタイミングでは何かをする必要はありませんでした。生活家電については、ドラム型洗濯機、ロボット掃除機はすでに利用中でしたが、これらは育休中も大活躍しました。

育休中に新たに購入した家電としては「食洗器」があります。これも大活躍中です。

ということで、いわゆる新・三種の神器はすべて揃えましたが、どれも育休中、大活躍しています。

育休中の大変だったエピソード(子供の病気や怪我、突発的な事故(ヒヤリハット体験)、育休中のドタバタ等)

私、妻、娘全員が風邪をひいたことがあり、全員熱は出ていないものの咳や鼻水がひどいという状態で、この時が一番大変でした。

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また、出産後の妻が疲弊している期間が思った以上に長く、育休を取っておいて本当に良かったと感じています。
(肉体面でもそうですが、精神面での疲弊も結構きつそうで、生活を共にしつつサポートすることが非常に大事だと感じました)

今のところ突発的な事故は起きていません。ドタバタは・・まぁ日々ドタバタですね・・。


育休を振り返ってみて

育休なしの自分の子育て生活は考えられないです。もし育休なしという事で進めていたとしても、妻一人では全く回らず、緊急で自分が仕事を休むことになっていただろうと思います。

 

子供の世話というのは、幼いころほど手がかかり大変というのはそうなのですが、幼いころほど単純で、その対処自体は簡単だと感じました。(その簡単な対処が非常に多いので幼いころは大変なわけですが・・)

つまり作業としての難易度ははLv1、苦労としてはそこそこ、というのが生まれたての赤ちゃんです。これが成長していくにつれて、できることが増え、自分の考えも持ち、徐々に子育ての作業としての難易度が上がってくるように感じています。

育休を取ることで、このLv1の状態から子育てに取り組めているという事が、今後の長い子育ての道のりの大きな助けになっていると感じています。娘と一緒に父親の私もレベルを1つずつ上げていくことで、無理のない楽しい子育てができています。

これが、育休を取らず、ちょいちょい手助けをするような子育てをしていると、自分のレベルが上がらず、そのギャップに苦労していただろうなと思います。

 

次に子供が産まれたら育休を取得したいか

取得したいですが・・今のところ2人目は考えられないくらい日々がバタバタです。(よく皆さん2人以上子育てできてますね・・)

これから育休を取得する人へのメッセージ

女性みんながそうなのかは、わかりませんが、少なくとも我が家の場合は、出産後の妻は非常に疲弊しており、子育てできるコンディションではない状態が数か月続きました。

そうなってからバタバタするより、あらかじめ育休を取得し、余裕をもって育児をするほうが絶対に良いです。最悪の場合、産後クライシスと呼ばれるような夫婦の仲に亀裂を生じさせるような事態にもなりかねません。

また、育児というのは非常に長く続きますが、その第一歩をうまく進めるためにも早い段階から育児にかかわっておくことがうまく進める秘訣なのでは?と感じています。

子育てというのは余裕があると、子供はかわいいし、周りのみんなにも愛でてもらえるし、良いことずくめですが、ギアがくるって、疲れが先行してしまうと、ギャン泣きに苦しみ、寝不足になり、妻とは喧嘩する毎日・・という裏返しの状況になってしまうものです。

育休に限らずですが、家族に無理が無いように調整しつつ子育てしていく工夫というのが大切だと感じています。

 

(こういうことが出来る余裕が大切です↓)

 

 

その他(言い残したことがあれば是非)

育児は夫婦で挑む孤独な戦いという側面もあります。

そんな中でも頼りになるのは、同じ経験をしているママ友・パパ友です。
私の経験上、ママ友というのは比較的多くコミュニティがあり、地域の子育てサークルなどを通じてつながりを持つことが出来ますが、パパ友というのは意外と見つけにくいものです。

私の場合、仕事がインターネット関係という事もあり、育休中も職場の先輩パパにチャットで近況報告や、相談をさせてもらったり、Twitterの #パパ育 のハッシュタグで、同じく子育てに奔走するパパの皆さんとつながりを持ったりして、この孤独な闘いを少しでも楽しく、有意義に過ごせるように工夫しています。

このブログで子育て記事を発信しているのもそうした活動の1つです。

私の体験が少しでも多くの方の助けになれば幸いです。加えて、今後もこのブログやTwitterを通して子育ての近況や、悩みを発信していきますので、今後ともどうぞよろしくお願いします。

 

育休中に書いた子育てに関する記事リンク集

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