この記事ははJLCPCBの提供でお送りします。
JLCPCBとは
jlcpcb.com (↑こちらは日本語版のログインページで、お得なクーポンも配布されています。)
JLCPCBとは、プリント基板製造などで有名な香港の企業です。
日本からでもWebページでポチポチするだけでKiCADなどで作成した基板データの製造を依頼できます。
値段もかなりお手頃で、ホビー電子工作ユーザーの間では広く利用されています。
この記事の作例もJLCPCBに基板を発注して実現しました。
WS2812とは?
WS2812はシリアル接続のフルカラーLEDとしてはデファクトスタンダードとなった部品ですが、よく見られるものは5mm角のものが一般的ですが、2mm角の「WS2812C-2020」というものがあることを発見しました。
自分はAliExpressで購入しましたが、秋月電子で購入することもできます。 マイコン内蔵RGBLED WS2812C-2020: オプトエレクトロニクス 秋月電子通商-電子部品・ネット通販
2mm角ということで、非常にコンパクトで手のひらサイズのガジェットに搭載するのにぴったりです。
テスト基板の設計
今回はテスト基板ということで、非常にシンプルな設計にします。
「WS2812C-2020」を8個並べただけの細長い基板です。注意点としては「WS2812C-2020」は部品1つ毎に100nFのコンデンサを並べる必要があるということです。(データシートのTypical Application Circuitに記載があります)
まぁよく見かける5mm角のWS2812Bなどでも、たくさん並べる際にはコンデンサを挟んだ方が良い気がします。(いわゆるおまじないコンデンサというやつ)
折角フルカラーLEDを小型のものを使っているので、このコンデンサは、今回から0603(1608M)サイズにしました。(今までは1206(3216M)サイズを使っていました)
基板の両端にVCC, GND, DINとVCC, GND, DOUTのピンを配置し、この基板を数珠繋ぎに接続できるようにしました。
長辺は85mm程度なので、JLCPCBの安く製造できる100m角に収めました。
基板の発注
JLCPCBに発注します。10枚で$5 + 送料でした。 色によって値段は変わらないので、白色の基板にしてみました。(緑に比べると製造が遅くなるようです)
合わせて0603(1608M)サイズの100nFのコンデンサもAliExpressに注文しました。
設計ミス、発覚
単純な基板だったのですが、数珠繋ぎ用の配線を間違えてしまい、VCC, GND, DOUTのところがVCC, VCC, DOUTとなってしまいました・・ まぁ数珠つなぎにしなければ問題ないし、数珠繋ぎする場合もGND配線を引き回せばこの問題は回避できます。
部品の実装
2mm角のWS2812C-2020は、はんだ付けが難しいかなと思い、はんだペーストとホットエアーガンを使い実装しました。 が、小さいですが4ピンのWS2812C-2020は、4隅をはんだ付けするだけなので同じピッチの6ピンのICなどと比べるとはんだ付けは比較的簡単に感じました。
0603(1608M)サイズのコンデンサも実装できるか心配でしたが、ピンセットを使いつつはんだ付けすれば特に問題なく実装できました。
制御
WS2812はデファクトスタンダードなフルカラーLEDなので、Arduino向けのライブラリは充実しています。 今回はその中でも間違いなさそうなAdafruitのものを利用しました。
#include <Adafruit_NeoPixel.h> #define PIN 2 #define NUMPIXELS 8 Adafruit_NeoPixel pixels(NUMPIXELS, PIN, NEO_GRB + NEO_KHZ800); void setup() { pixels.begin(); pixels.setBrightness(16); } int count = 0; int number = 0; void loop() { pixels.clear(); for(byte i = 0; i < 8; i ++){ pixels.setPixelColor(i, pixels.Color(((8-i)*30 + count+128)%256, ((8-i)*30 + count)%256, (i*30 + count)%256)); } pixels.show(); delay(1); count ++; }
ちなみに100nFのコンデンサは無くても問題なく動作しました。まぁもっと光らせて電源が不安定になった場合などにはあったほうが良い気がします。
2mm角のシリアル制御LEDの実験中#JLCPCB pic.twitter.com/dSDGgDOw3L
— ina_ani@3歳児のパパ (@ina_ani) 2023年4月16日
まとめ
単純なテスト基板でしたが「WS2812C-2020」の動作を確認できました。
制御も簡単、2mm角で小回りの利くフルカラーLEDは、手のひらサイズのガジェットなどに搭載するのはぴったりだと感じました。