これは?
組みひも作りを補助してくれる装置を作りました。
組ひもづくりで調べると、いわゆる「組ひもプレート」をつかった組ひもの作り方が紹介されています。
組ひもミサンガがカンタンにできます!〜手づくりミサンガで願いごとをかなえちゃお~?〜|手編みと手芸の情報サイト あむゆーず
これ、手軽でよいのですが慣れないと、途中で訳が分からなくなることがあります。
どこをどこにひっかけなおすか、LEDで教えてくれればよいのに・・・
と思ったので実際に作ってみました。
手始めに組ひもプレートを作る
自動化の前に手動でどうやるのかを確認しておきたい。
覚えたてのFusion360を使って設計をします。
これまた最近購入した3Dプリンタで出力。
100均で買ってきた刺繍糸を使って、すこしやってみる。
組ひもディスク&ミサンガディスク | ハマナカ手芸糸 ここに書いてある「8Zスパイラル」というのを試してみたら、案外いい感じに作れた。
さて、これをLEDで補助してもっと簡単にできるようにしたい。
試作
マイクロスイッチにひもをひっかける形で、どこにひもが引っ掛かっているかを、検知しようということで、設計を始める。
16個のスリットのある組みひもプレートをつくりたいが、いきなり作って失敗しても悲しいので、1/16でまずは設計してみる
はじめは、マイクロスイッチについている「穴」で固定しようと、こんな設計にしてたのですが、、
この棒が、よく折れる、、根本的にこの設計はよくないということで方針変更
下から支える形にしてみる。
マイクロスイッチと、LEDが固定できることを確認。
これを円周上に16個複製する。
どーん。
これ出力に3時間くらいかかるのです・・・ 何度か試行錯誤して、やっと完成
死屍累々。なんか陰陽道のアイテムを作っているみたいだ・・
で、完成品
0.1ミリ単位で合わせるのは難しかったので、あえて余裕をもって作ったのでマイクロスイッチがかなりガタガタします。そこで、マイクロスイッチを固定するために、くさび型のプラスチック片を突っ込んでいます。
こういうのを作って、ニッパーで切りました。
あと、地味に困ったのが、「おもり」です。
マイクロスイッチを作動させるためには、紐にある程度の力が加わっている必要があるのですが、手近なもので、小さくて重たくて、紐に固定できるものがない・・・ということでホームセンターでこれを買ってきました。
2枚使うといいくらいの重さになりました。
それと、この装置を高い位置に固定するための、円筒形の筒も何を使おうか悩みました。
本場では「丸台」などと呼ばれる、小ぶりの木の椅子のようなものを使うようなのですが、我が家にそのようなものは無いし・・・
案外探せばあるものでした。 容量が足りなくて引退した我が家のピッチャーを流用。
回路は単純なのですが、16個のマイクロスイッチとLEDをつなげるために配線がとても面倒・・
また、3Dプリントした部分は熱に弱く、はんだ付けがとても大変でした。
次作るなら一番底はプリント基板にしたい。
ダイオードを入れ忘れて、同時押しが検出できない罠にはまったので、無理やりダイオードを入れました。
今のところ制御はArduino(のファームウェアの入った素のATmega328)。4*4でLEDをダイナミック点灯させて16個のLEDを個別に制御。4*4でスイッチをマトリクス配線し16個のスイッチをスキャン。
ソフトウェアまでくればあとはこっちのもの。
できたー!
下の赤い紐を左上の光っているところに移動せよ という感じです。
移動させると
次は上の赤い紐を、右下のLEDのところにもってこい という要領で、光の導きに従って紐を移動させていると、自然と組み紐が完成するという装置です。
まとめ
3Dプリンタと電子工作とプログラミングの知識があればこんなものもサクッと作れる!
と言いたいところですが、かなり大変でした。
- 3Dプリンタは設計通りには出力しない
- 3Dプリンタで大きなものを作るときはすごい時間がかかるので覚悟する
- 同じ部品が16個 といった設計は、回路を作る時に大変つらい
- 困ったらホームセンター・100均をぶらぶらしてみる
ちょうど今の僕のスキルでぎりぎり作れるという感じの良いお題でした。せっかく買った3Dプリンタなので、今後も活用していきたいです。
追記: 音を鳴らすようにしてみた
後日改造して、紐の移動に合わせて音を鳴らすようにしてみました。
3Dプリンタで作った "組みひも作り器" と連動して音がなるようにしてみた!なんというか、すごいものを作ってしまった感 https://t.co/gg1rs7keHf組みひも作り器を作った pic.twitter.com/uSoeHhfrX2
— ina_ani@2歳児のパパ (@ina_ani) 2017年5月23日