手書き端末の夢
私は「手書き端末」が好きで、古くはPalm(VisorやCLIEも含む)に始まり、シャープの電子ノートや、ペン付きのWindows端末、enchantMOONなど様々な手書きデバイスを試してきました。
(enchangMOONまだ売ってる!)
シャープの電子ノートも昔は使っていました。
今使っている電子ノート
古くは「NoteSlate」なんていう「出す出す詐欺」の製品がインターネットを騒がせたこともあったので眉唾ものかと思っていたのですが、最近は「電子ペーパー(e-ink)」を使った電子ノートが結構出てきています。
私が使っているのはBOOX Nova Proです。
特徴を少し書くと・・
といったスペックです。
BOOX社の電子ノートは他にも10インチのものがありますが、私はこの7.8インチの大きさ感が気に入っています。
また「技適を取得済み」というのは日本で使う上では必須の項目です。(しかしほかの多くの電子ノートはこの要件を満たしていません)
一方残念ポイントもたくさんあります。
- Androidなのでアプリをインストールできるが、画面更新が遅すぎなので利用できるアプリは限られる。(私は実質ノートアプリしか使っていないです)
- ノートアプリで線を描くのは快適だが、ページ送りや一覧ページへの遷移がもっさりしている
- ファームウェアは積極的にアップデートされているが、不具合が多い。
ということで、かなり「使う人を選ぶ」製品です。
電子工作プロトタイピングに便利
ちょっと私の活用事例を紹介します。
電子工作をしていると、ちょっと配線をメモして、そのメモ通りにはんだ付けし、プロトタイプを作るということをよく行いますが、このメモをテキトーなメモ用紙などにすると、後でなくしてしまって、回路がどうなっているのかわからなくなってしまいます。
このような、手軽に書き込めて、後からも参照でき、かつ電子工作中にいつでも見ることができる、という要件に電子ノートはぴったりです。
電子ペーパーは電力を消費せずに表示することができるので、電子工作の間ずっと出しておきたい回路図などを表示するのにぴったりです。
レーザーカットの工程管理と試行錯誤に便利
また、レーザーカッターで作業をするときに、どの部品まで作業が終わったかを把握するために書いたメモも役立ちました。
ノートサイズなので、工作スペースで作業するときもかさばらず、さっと確認と編集ができるのが素晴らしいです。
アイデア出しにも便利
手書きは「アイデアだし」にも有効です。キーボードで文字を打つよりも柔軟にアイデアを描く事ができます。特にハードウェアやユーザインターフェースの設計をする際には、自由に描くことができるということは非常に重要だと感じます。
このように電子ノートは、キーボードよりも手軽に編集ができ、紙よりも安全に保存ができるため、「清書未満のメモ」を書くのに非常に向いていると感じます。
電子書籍リーダーとしても使える
まぁ、もともとは電子ペーパー端末は電子書籍リーダーとして出てきたものなので、当然電子書籍リーダーとしても利用できます。
任意のPDFを表示できるので、後で読みたいな と思ったちょっと重ためのブログ記事をPDF化して入れておいたりすることもできます。
ペンがあるので、気になった個所にメモを描いたりした線を引いたりと、まぁできそうなことはたいていできます。
と、ここまで書きましたが、私はあまり電子書籍を読まないので、この機能は実際のところはあまり活用していません。
まとめ
趣味の電子工作をする人にとって手書きできる電子ノートがいかに便利かということを紹介しました。
電子ノートはまだまだ発展途中のデバイスで、正直なところ「使う人を選ぶ製品」です。しかし、どういうところで使えて、どういう欠点があるかを把握したうえで利用すれば、電子工作のお供として非常に便利なツールです。
私が使っているBOOXは不便なこともありますが「技適取得済み」「WACOMペン」「電池が非常に長持ち(私の作業量だと2週間くらいは充電なしで使える間隔)」という3点が非常に気に入っています。
家電量販店などでもデモ機を展示していたりもするようなので、気になった人は探してみてはどうでしょうか?
(ほかの電子ノートを使っている人は、ぜひ使い心地を教えてほしいです!)